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A-suke流「アウトドア ダンディズム」#07:ナイフの研ぎ方

ナイフには「研ぎ」が必要不可欠

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ナイフを使うにあたってみんなが心配することがあると思う。それは、今の切れ味が悪くなってしまうということじゃないかな。いいナイフを買うと箱出し、つまり新品の状態での切れ味はかなりのものだ。しかし永遠に切れ味が持続する刃物は存在しない。だから切れ味が鈍ることを恐れてガンガン使えないってことないかな?

研いで切れ味を戻すっていう技術は、ナイフを躊躇なくナイフを使うためにも必要な技術なんだ。でも「切れ味が余計悪くなったらどうしよう」とか思って初めての研ぎを延期させている人も多いように思える。そこで今回は研ぎについて解説したい。

まず、初めて刃物を研ぐ人は安めの刃物からスタートすること。高い刃物はおそらく硬くて研ぎにくいし、万が一にもミスして大きな傷が入ったら残念だからね。まずは安い刃物で練習しましょう。練習にはオピネルが最適。安いし炭素鋼なら柔らかくて研ぎやすい。あ、オピネルのステンレスでもOKなんだけどね。使って研いで使って研いでを繰り返そう。

研ぐにはこれがなきゃ始まらない

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次に砥石の用意。簡易シャープナーというものがあって、これでも一時的には切れ味は回復するんだけど……。簡易シャープナーは「こすって」表面だけを整えるので切れ味の持続性がないんだよね。キチンとした砥石で「削って」キチンと整えることを覚えてほしい。そう、研ぐということは刃物をほんの少しだけ削って刃を整えるってことなんだ。

板前さんの包丁で細く形が変わってしまった包丁を見たことないかな? あんなになるには何年も毎日のように研がないとなんだけど、研ぐということは削って減らしていることでもあるんだ。砥石は「荒砥」「中砥」「仕上げ砥」の3つに分類できる。砥石には番手という数字が記されていてその荒さがわかるようになっている。

まぁ、会社によって少し違うんだけど荒砥の場合は#160~600程度、中砥だと#800~1500程度、仕上げ砥は#2000~10000くらい。一般的に「荒砥」は刃が欠けたり、切っ先が鈍ったりしたときにそれを補修するときなどに使うので初めは必要ない。まずは「中砥」を買いましょう。

一般的な切れ味だったらこれだけで問題なく回復するのです。余裕があれば「仕上げ砥」もあるといいね。おススメはシャプトン 刃の黒幕#1000 ちょっと値が張りますがこれさえあればとりあえず大丈夫。ずっと使えますよ。

さあ、研いでみよう

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さて、やっと研ぎ方です。まずは砥石に水を吸わせて準備する。砥石によって水を吸わせる時間が違うから砥石を買うときに確認しておこう。シンクなどに雑巾やキッチンペーパーで砥石が動かないようにして研ぐ準備をしよう。研ぎやすいポジションを作るってことがまずは大事。
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ナイフの刃をよく見ると段がついていると思う。この小さな面を小刃といいます。この小刃を研ぐのが一般的なナイフの研ぎ。

右利きの方は右手でナイフを持ったら刃を自分の方に向けて砥石にのせたらそちらが表側を研ぐってこと。表面は使うときに上に来る面ってことね。研ぐにあたって角度がとても重要。常に同じ角度になるように心がけること。この時角度が鋭角(15度くらい)だと切れ味は鋭くなります。が、刃持ちは悪くなり、すぐに切れ味が落ちちゃう。鈍角(30度くらい)だと刃持ちはいいのですが切れ味はイマイチになりがち。

でもまずは箱出しの状態と同じ角度で研いでみよう。これは、小刃を油性マジックで塗るとキチンと角度が保てて研げているかわかるよ。
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どちらにせよこの角度をきちんと保つのがコツ。これは薄いナイフのほうが簡単で、厚みが増すと難しくなる。だから最初は薄いナイフで練習しよう。まずはハンドル側の付け根の方から何度か前後にストロークさせてみよう。マジックが消えているか確認だ。きれいに消えていれば問題ない。同じ角度でストロークしよう。この時ナイフの全長が砥石の幅よりも長いと思う。なので少しづつ切っ先に向けてスライドさせる。

ナイフの先の方に行くにしたがってRになるけどその時は手をRに沿って動かしてストロークさせよう。この時もマジックを塗るとわかりやすいぞ。Rの部分は少ししか砥石に接触しないのでストロークをしすぎると形が変わってしまうのでやりすぎないようにね!

何度かストロークさせたら指でエッジを裏から触ってみよう。カエリといわれるバリが出ていたら表は終わり。部分的に出ていなかったらそこを中心に研いでカエリを出そう。裏も同じように研いでもう一度表にカエリを出す。そうしたら次はまた表に戻って仕上げとして今までよりも軽く2~3回砥石の上を滑らせるように研ぐ。これで完了だ。仕上げ砥まで行く人は同じ工程をもう一回繰り返そう。

切れてこそ、刃物

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あ、そうそう、切れ味が回復したかは爪に刃を当ててみるといい。クッとすぐに引っかかるようならかなり切れ味は回復しているはずだ。コピー用紙を切ってみるとスッと空中で切れればOKだろう。それ以上の切れ味を求めるのであれば仕上げ砥など別の砥石が必要になってくる。
どんな刃物も研げば必ず切れる刃物になる。さぁ、やってみよう!
A-sukeのこれまでの記事はこちらから

Source: CAMP HACK

A-suke流「アウトドア ダンディズム」#11:使えるロープワーク(後編)

ロープワーク後編。連載も、今回でひと段落

今回もロープワークネタなんだけど、前回のひと結びから発展させていくといろいろ覚えられるよ! っていうネタだったのに対して「これは覚えたほうが早い!」3点を紹介したい。

まず初めは「もやい結び」

聞いたこともあると思うけど、これはタープのグロメットなんかにロープを通してから輪っかを作れる結び方。この結び方でないと対応できないこともしばしばあるはずで、知っていればすぐ対応できるけど知らないとお手上げってこともあるかも。

で、もやい結びってこんな感じ。

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特徴は何といっても、グロメットに通してから締まらない輪っかが作れるってこと。キャンプで一番使うノットはこの結びで、他の結びで代役が効かないから覚えなきゃならないノットの筆頭はこのもやい結び。

結び方の解説は以下の通り。

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①まずは完成の輪っかの下の結びができる部分に輪を作る。

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②輪の中を下から上にくぐらせて、編むようにメインのロープも下から回します。①の輪に対して上下を間違えるとうまくいかないからここを理解できるまで練習しよう。

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③メインロープにからめるように下から回した先端を、もう一度結びのできる輪の中へ。

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④締め込めば完成。

2つ目の結び方は、硬いものにロープを巻き付けるときに使う「巻き結び」。

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ちょっとしたコツで簡単にできて、引っ張っていればほどけないのにほどこうと思ったらすぐほどけるノット。古くから船乗りなどがよく使うノット。ちなみに英語では「クローブ・ヒッチ」。

立ち木を利用してタープを張るとか、木と木の間にロープを張るなどに使えるぞ。見た目通りとても単純なのでぜひ覚えよう。結び方は以下の通り。

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①まずは木にグルッとロープを巻き付けよう。

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②もう一回転させて先端を斜めに交差してるロープの下をくぐらせて締めれば完成。一見頼りないけど強い力が加われば、ほどけにくいぞ。簡単なので数回練習するだけで覚えられる。試しに、やってみよう。

最後の3つ目は「トラッカーズヒッチ」だ。

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この結びは木と木の間にピンピンにロープを張る時や荷物を荷台に固定するときなどキツく締め込みたいときに活躍する。トラック野郎が荷物を縛って止める結びだから「トラッカーズヒッチ」ってわけ。こいつはなかなか複雑なノットなんだけど、2つのパートに分かれていることを理解すれば思った以上に覚えやすい。

まずは1つ目のパート。ロープの途中に輪っかを作るのだ。
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このロープの先を木にグルッと回して再び上の輪っかの中にロープを通すと滑車を使って締め込むようにロープがこの輪の中を滑るんだ。だから強く締め込むことができる。

で、2つ目のパートは……。

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写真に臨場感がないけど(笑)上の写真でギューっと締め込んで……。

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張ったロープが戻っていかないように、まずはひと結びを一回。

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で、反対側にもう一回結んで締め込めば……。

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完成!

最後のトラッカーズヒッチは一見難しそうだけど後半の結びはひと結びを2回繰り返すっていうのがわかるはず。ロープワークの基本は「ひと結び」だってことを忘れなければ複雑なノットにも挑戦すれば構造が理解できて覚えやすいはずだ。

さぁ、みんなもいつものキャンプセットに細引きを足してテントサイトで便利に使ってみよう!

#01・#02記事はこちらから

Source: CAMP HACK

A-suke流「アウトドア ダンディズム」#02:どんなナイフを買えばいいの?

どんなナイフを買えばいいの?

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連載二回目の今回はみんなの関心事でもある!?「どんなナイフを買えばいいのか?」ということに触れていきたい。でも、これがなかなかサクッと伝えられないのだ・・・。なのでまずは「どんなナイフがあるのか」について書きたいと思う。

ナイフという道具は車に例えるとわかりやすい。基本的には人も荷物も載せられて、快適に移動できる道具っていう意味では汎用品なんだ。でも同じセダンでもちょっとスポーティだったり、荷物を多く積めるワゴンであったり、大型トラックみたいに一つの機能に特化したものまでいろいろなクルマがラインナップされている。クルマというのは、デートの時の道具でもあれば日常のアシでもある。時には人も載せるし荷物も運ぶ。単なる道具でもあれば溺愛するほどの相手でもある。安いモノも高いモノもある。消費者は、自分にとって何が必要かを判断してクルマを購入しなければならない。見た目優先でスポーツカーを購入しても、荷物を運びたいならそれは無用の長物なのだ。

ナイフも同じ。どんなナイフを買えばいいのかという答えは、使用する”自分”にしかわからないのだ。でもそれがわからないから困るんですね。では”自分”で選べるように選び方のヒントを説明していきます。どんなジャンルのナイフがあるのかを紹介しましょう。

ナイフは分類大きく分類すると10種

クルマでいうと大型トラック。主に大きな薪を割るための道具。大きいモノから小型のものまで割る薪のサイズや使い勝手で選びましょう。基本的には腰にぶら下げて持ち歩くものではない。

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〈おすすめ:木割五百匁〉
薪割り用に十分な柄の長さ、刃の厚みと重さを備えた斧。丸太から大きな薪に荒割りするのに活躍します。

ナタ

クルマでいうと小型トラック。薪を割るための道具だけど斧よりももう少し小さいサイズまで対応できる。大きさや形も様々。先がとがった剣ナタだともっと多様に使える。

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〈おすすめ:朱入れ片刃鉈〉
中くらいの薪を小割りしていくのにオススメ。片刃なので食い込みが良い。

ハンティングナイフ

クルマでいうとセダン。本来は獲物の解体用だけど汎用性が高く、ほとんどのナイフはこのジャンルに入るといっても過言ではない。大型から小型までラインナップするが基本的にはブレードは薄いので薪割りなどハードユースは苦手。

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〈おすすめ:ベレッタ ラブレスハンター〉
現代ナイフの神様ラブレスがデザインしたプレーンなデザイン。同じシリーズに、もっとハンティング用に特化したスキナーやガットフックなどがある。

ブッシュクラフトナイフ

クルマでいうとステーションワゴン。ハンティングナイフよりも厚いブレードとベベル(サイドの削り)の違いで剛性が高く木など硬いモノを削るのに良い。ややハードユースに向く。

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〈おすすめ:モーラナイフ コンパニオンヘビーデューティ―〉
炭素鋼のブレードは錆びるがよく切れて簡単んに研げる。安価なこともあってアウトドアナイフ入門に非常にオススメ。厚みも適度にあり万能選手だ。

サバイバルナイフ

クルマでいうとSUV。ハンティングナイフよりも厚いブレードで剛性が高くブッシュクラフトナイフよりも汎用性の高い形状をしていることが多い。

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〈おすすめ:バークリバー BRAVO1〉
厚めのハマグリ刃ブレードがオールラウンドに活躍します。ブレードの形状もオールラウンド性を重視したドロップポイント。

タクティカルナイフ

クルマでいうとジープ。軍隊での使用を前提としたモノでサバイバルナイフよりさらに剛性を上げて攻撃性を増したものが多い。

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〈おすすめ:ガーバー プロディジー タントー 〉
タントーブレードの形状は剛性があり突き刺し能力が高い。半波刃のブレードはいざという時にロープを切るなどに役にたつ。

キッチンナイフ

クルマでいうとスポーツカー。調理に特化してそれ以外はできないに近い。ブレードは薄いがサイズは大型。シース(鞘)もないのが一般的。

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〈おすすめ:misono 牛刀〉
洋食の包丁で最初に買うのがこの牛刀。肉のブロックを切り分けるのに大きくて薄いブレードが活躍します。野菜を切るのもお手のモノです。

フォールディングナイフ

クルマでいうとコンパクトカー。折り畳みナイフのこと。ココではジャンルとして扱うが本来は折り畳み式の○○ナイフといった具合にジャンル分けされる。とはいえ折り畳み式なので比較的小型で、ハードユースには向かないのは共通している。

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〈おすすめ:スパイダルコ テネイシャス〉
ワンハンドでオープン&クローズできるのが今のフォールディングナイフの基本。ブレードも大きすぎず日本人にピッタリです。

ジェントルマンズナイフ

クルマでいうと軽自動車。ロック機構のないものが多く、ライトな作業をするためのナイフ。ハードな使い方はできない。

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〈おすすめ:オピネル ステンレスNO.7〉
言わずと知れた有名ナイフ。長さは7~8cm程度でステンレス製が万人にオススメだ。

マルチツールナイフ

クルマでいうとワンボックス。ナイフも含め様々なツールがオールインワンになっている。ナイフだけの使い勝手には多少難があるものの道具としてトータルでみるととても優秀。

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〈おすすめ:レザーマン WAVE〉
マルチツールのスタンダード。多少重いが特にプライヤーは使いやすくいろいろな場面で活躍してくれるはずだ。

ベストは少しずつ模索していくもの

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もちろんこれらがすべてを網羅しているわけではない。でもなんとなくわかってもらえたんじゃないかな?

なかにはジャンルを超えるような商品もあるし、ハンティングナイフ寄りのサバイバルナイフなんて具合にはっきりとしていない商品の方が多い。小型でもブレードが厚くてハードユースできるものだったり、大型でもブレードが薄いなどハードユースはできないものもある。

ジャンルとは別にサイズ、素材、構造などによっても多少どんなナイフなのかが変わってくるわけだけど、少しずつ理解していけばいいと思う。クルマだって同じ車種で排気量が違ったり駆動形式の違うバージョンがあったりするけど、自分にとってのベストは少しずつ模索していくものだと思う。自分にとって必要な一本が見えてきたその時が上級者になった証拠かもしれない。まずは一般的なモノを購入してみて使ってみてほしい。そのとき、また次の一本が見えてくるはずなんだ。

#01の記事はこちら↓

 

Source: CAMP HACK

A-suke流「アウトドア ダンディズム」#06:ナイフの持ち歩き方、使い方のルール

ナイフのルールって「ホント」は厳しいものなのだ

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今回は今までと違って購入したナイフをきちんと運用していく方法についてお話ししたい。運用っていうとなんだか仰々しいんだけど、要は「正しく持ち歩く」とか「安全に、快適に使う」ってこと。

日本の法律ではナイフの購入は基本的に自由だけど、持ち歩くことに関して「ホントは」厳しいルールがある。日本において基本ナイフは鉄砲と同じ扱い。日本では許可を得て所持している人でも鉄砲は自由に持ち歩けない。射撃場に行く、銃砲店に行く、狩猟に出かけるなど明確な理由が必要なのだ。だからクルマに積みっぱなしは違反なのです。

そしてナイフもホントは同じ。あんまり意識できていない人が多いので今一度確認しよう。

簡単にいうと「目的なく持ち歩かないでね」ってことと「持ち歩くときはすぐに取り出せないようにしてね」ということだ。

ここでいう「目的」は「キャンプ」とか「釣り」などアウトドアアクティビティの行き帰りやお店で購入した帰り、研ぎなどのメンテナンスに出すときなど「正しい目的」だ。護身用とか誰かに見せるためみたいなのは正しい目的には入らない。

さらに、正しい目的のためであってもナイフを裸でそのまま(シースに入れていても)カバンにしまって持ち歩いてはいけない。ましてやポケットに入れておくとか腰にぶら下げるのは違反行為なのだ。

布でくるんだりスタッフバッグに入れたりケースに入れたりしてカバンの中に入れて持ち運ぼう。要はすぐに取り出せないようにしていることが重要で、法律はナイフを使って犯罪を犯そうとスタンバってる人を取り締まりたいわけだから、それに該当しなければいいのだ。

もし、キャンプの行き帰りに運悪く警察の職務質問などを受けてしまったらナイフを所持している旨は必ず伝えよう。目的も持ち運び方も正しければおとがめはない。

恥ずかしながら職務質問を受けてカバンからナイフが出てきてしまったことがある。このときは前日まで釣りキャンプに行っていて、降ろしたと思ったナイフがうっかりカバンの中に入っていたのだ。いろいろと取り調べを受けて犯罪性ナシと無事解放してもらったのだけれどかなりの時間を無駄にした。。。

アウトドアで使うためにナイフを所持する、という行為はアウトドアマンからすれば自然な行為なのだが、一歩街中に入ればそれはアウトドアナイフではなくなることをしっかり自覚する必要がある。

皆さんもくれぐれも気を付けてください(笑)

部屋での取り扱いだって注意したい

さて、部屋の中や現場でも取り扱い方には注意が必要だ。ナイフはなんといっても危ない道具でもあるからだ。取り扱いを誤れば自分で怪我をしたり他人を傷つけることになる。安全に扱うポイントをいくつか教えよう。

<ナイフの抜き方>

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これができていない人が多い。

時代劇で刀を抜くときを想像してほしい。まず鞘を持った左手の親指で刀の鍔を押し上げて「鯉口を切る」のですが想像できるかな?日本刀の鞘は刀を安全に運ぶために簡単に抜けないようにテンションがかかっている。この抜けないためのテンションを左手の親指で外す行為を「鯉口を切る」といって、この動作をすることで安全に刀を抜くことができるわけ。

ナイフも一緒でシースのテンションのかかったままナイフを勢いよく抜くと、勢い余って誰かを意図せず切りつけてしまう可能性がある。ナイフの場合はハンドルを持った右手の親指でシースを押し出して「スコッ」とテンションが抜けてから静かにナイフを抜くようにしましょう。この動作ができていると玄人感も出てので(笑)、ぜひ安全のためにもカッコつけのためにも実践してくださいね!

<ナイフの渡し方>

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次はナイフの渡し方です。鞘に納めてても納めてなくてもハンドル側を相手に向けて差し出して。場合によっては手渡しではなくて地面やテーブルに置いてから受け取ってもらうのも安全でしょう。

<ナイフの使い方>

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それから安全に使うためのコツですが、刃は常に自分から外に向けて使うようにしましょう。その場合も万が一にナイフがすっぽ抜けた場合もその先に人がいないように注意が必要。場合によっては自分向きに刃を向けて作業するときは特に細心の注意を払おう。

<ナイフの携帯方法>

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あくまで現場(アウトドアフィールド)での携帯方法。街や行き帰りの道中ではかばんの中でなければなりません。シースをベルトに通して右手側にぶら下げるのが普通。大型のものなどだと刀のように左にぶら下げて右手で抜く人もいる。フォールディングナイフでクリップがついていたらポケットの内側からクリップをひっかけておこう。

<ナイフのメンテナンス>

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ブレードが濡れたまま、汚れたままシースに納めるとブレードも錆びる可能性があるし皮シースの場合は傷んでしまう可能性もある。最低でもズボンやエプロンでブレードを拭いてから納めるようにしよう。

家に帰ったらきちんと洗浄して乾燥、長時間使用しない場合はブレードに工業用オイルを軽く塗布しておこう。

次回はナイフのメンテナンスでも最も重要(?)で、みんなが苦手だったり不安だったりする「研ぐ」ことについて説明したいと思う。案ずるより産むが易し。やってみれば意外なほど簡単なのです。こうご期待。

A-sukeのこれまでの記事はこちらから

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A-suke流「アウトドア ダンディズム」#10:使えるロープワーク(前編)

今回は基本の結びと、発展の話をしよう

さて、ナイフの連載がひと段落して、少しロープワークについて書きたいこと書かせてもらいますので、お付き合いください。ロープワークの本とか記事って複雑なノット(結び)がたくさん載っていて、ちょっとやってみても「覚えられないな」で終わっちゃう人も多いと思う。「使いこなす」のは難しいけど「使う」のはそんなに難しくないので、そのとっかかりになればいいと思います。

ナイフ同様ロープもそんなに難しく考えずに、すでに知ってるノットを使い倒すことから始めてみよう。ロープという道具を使いこんでいくともっといいノットがあることを知ったりもするだろうけど、知ってる知識で何とかする「知恵」が一番重要だと思うのでその手助けになればいいな。複雑なノットは後回しにして基本の結びの発展から覚えていこう。

ノットの基本を紹介。応用も非常に効くんだ

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「ひと結び」とか「シンプルノット」とか言われる結び方。輪を作ってくぐらせるだけ(とか文字で表現するとロープは難しくなるよね)。これを絞め込んでいくと……。

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コブができる。みんな知ってるよね。実は、これを発展させただけの結びがすごく多いんだよね。でもまずはこのノットを使いこなそう。

使い方としてはタープのグロメットにロープを通してコブを作って抜けないようにしたり結びの緩み止めなんかに使ったりするノット。この輪に通す回数を増やすとコブの大きさが大きくなる。

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上の写真が2回輪に通したノット。

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そして3回輪に通したノット。グロメットの大きさに合わせてコブを大きくしたり、複雑化したノットの一部に使われていたりする。

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上の写真は、ノットを等間隔に作ってあげたもの。洗濯物などを干すときにテントサイトにロープを張ったりすると思うけど、重さで真ん中に寄っちゃうんだよね。そんな時はこのノットが大活躍。滑り止めになるよ。

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それからこの基本のノットを少しだけ発展させた2本いっぺんに結んだバージョンがコレ。っていってもみんな知ってるよね。これだけで一本のひも状のロープを輪っかにできる。

ジッパーの引き手にしたり大きな輪を作って薪を運んだり。もしくはロープとロープを継いで一本にすることもできる。

それから、この状態を反対にしてロープの途中に輪を作ると……。

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ロープの先や途中に輪が作れます。もやい結びと違って使い勝手が悪い時がありますが、これで十分のときもたくさんあります。それに洗濯物ロープの途中を何個かこのノットで結ぶと……。

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シェラカップなどをぶら下げることができるロープに早変わり。

少し発展したノットも紹介するよ

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「フィッシャーマンズノット」と呼ばれるこのノットは、ロープを継いだりするときに使うノット。

でもこのノットはひと結びを組み合わせただけなんだ。強くしたければ片方のノットを二重、三重にすれば強くなるぞ。それから……

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長さを自由に変えられてテントやタープを張る時にかなり使える「自在結び」。マスターしてないって人も多いはずだけど、これもひと結びの組み合わせなんだ。

ポイントは写真でいう左側の結び。複雑に見えるけど輪を作って2回通す「ひと結び」と普通の「ひと結び」のコンビネーション。

「ひと結び」を意識していろんなノットを覚えよう! 次回は最低限覚えるべき「ひと結び」じゃないノットを紹介します。

#01・#02記事はこちらから

Source: CAMP HACK

A-suke流「アウトドア ダンディズム」#05:ナイフって何でこんなに値段が違うの?

どんなナイフを買えばいいのか?最終章は、「素材」の話

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第5回はとうとう「どんなナイフを買えばいいのか?」の最終章。前回まではナイフの構造を知ろうという内容だったけど、今回は「素材」について解説したいと思います。

ナイフを購入しようとしたことのある人はおそらく思ったんじゃないかな。「なんでこんなに値段が違うの?」と。その答えの半分はこの「素材」にあるんだ。それは例えば普通のナイロンのジャケットとGORE-TEXのジャケットの値段に差があるのと同じこと。

ナイフも同じ形でも素材が変わると値段が変わる。ナイフの値段に大きく影響を与えるのは主にブレードに使う金属とハンドルに使う素材。ハンドル材もブレードの金属の種類もすごく多くて、それでいて見た目はほとんど変わらないことも多い。でも今回は難しいことは後回しにして、シンプルに考える方法を教えたい。

まずはブレードの素材はすべて鉄だってこと。鉄にいろいろ加えてナイフの材料となるのだ。で、その素材は大きく分けると2種で「ステンレス」と「炭素鋼」。簡単でしょ?もう1個覚えるなら「ダマスカス鋼」を覚えると知識に厚みが増すよ。

「ステンレス」

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一番の特徴は錆びにくいこと。錆びにくいだけで手入れをさぼれば錆びるので注意が必要。それでも錆びにくいのは、アウトドア用の刃物としてはとても重要。なぜなら、錆びがないってことは衛生的であるということ。特にキャンプなんかだと調理もしますから、重要な要素です。

それと切れ味の「持続」という意味でもステンレスは優れていることが多い。ステンレスはマラソンランナー。瞬間的な切れ味では炭素鋼に劣るけど持続性がいい(ナイフ業界では刃持ちがいいなどといいます)。毎日研ぐ板前さんじゃない多くの人には魅力的な特徴だよね。

大衆車と高級車の値段の差が見た目だけでなく性能にも反映しているように、ステンレスも値段差もあれば性能差もある。高いのがいいかというとそれも車と同じで一概には言えない。刃物用のステンレスにはそれはそれはたくさんの種類があるんだけど、マニアックな世界ですのでココでは説明を控えます。しかしどんなステンレスを使っていてもとりあえずナイフとして売ってるわけで、使い物にならないことはないはず。でも、ステンレスといっても値段も性能も「とても差がある」ということは頭の片隅に入れておくといいだろう。

「炭素鋼」

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一般的に鋼(はがね)とだけでも呼ばれ、由来は予想通り「刃金」。鉄に炭素を多めに混ぜた合金ですので炭素鋼という。この素材の特徴は「錆びる」「切れ味がいい」「研ぎやすい」。

ステンレスがマラソンランナーなら炭素鋼はスプリンター。切れ味は鋭いですがすぐに鈍る。でも研ぎやすいんだからスプリンターだけど回復が早いということ。よく手入れをして使う方には向いていますね。

あ、それと安いものが多いのも特徴。安いので気兼ねなく使えるのはいいですね。研ぎも覚えたいなら一石二鳥ですな。

「ダマスカス鋼」

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金属を積層して木目のようなマーブル模様を浮かび上がらせた鋼材でなんと言っても「見た目」が美しいのが特徴。中身はステンレスの場合も炭素鋼の場合もあり、性能は使っている鋼材に依存するので何とも言えませんが、一般的には実用よりも見た目重視。作るのがどうしても手作りなので高額!

どちらにも属さないセミステンレスとかもあるけど、それはステンレスと炭素鋼の中間的な素材だと思えばいい。帯に短したすきに長し。でもぼくはこの手が好きなんだ(笑)。

ハンドルについても説明します

それからハンドル材も説明しよう。

まずハンドル材も大きく分けて「人工素材」と「天然素材」の2種類。どちらもほとんどは硬くて変形しにくいものが使われている。コストが思った以上に高いのもこの部分。安いナイフは鋼材もだけどハンドル材が安い素材なことが多い。

「人工素材」

個体差がないのが大きな魅力。ナイフのハンドルに使われる人工素材は一般的なプラスチックに比べるとコストも高く非常に堅牢で一生の使用にも耐えるものが多い。

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マイカルタ、G10
布や紙、ガラス繊維などに樹脂を染み込ませて圧縮して固めた素材で、非常に硬く水にも強いナイフのハンドル材としては非常に優秀。一般的なプラスチックよりも見た目も美しく高級感があり、比較的高価な人工素材なんだよね。

アルミ、チタンなど軽金属
フォールディングナイフにはよく使われる。いい素材だが温度が冷たい。冬に使うとなると考えてしまうかな。

その他いわゆるプラスチックといわれるほどの弱い強度のものやゴムのように柔らかいモノも使われます。コストや感触などでいい部分もありますが長い目で見ると耐久性がなく「一生の道具」が欲しい方には向かない素材。

「天然素材」

吸水性などにより伸びや縮みが起きやすく、個体差は大きい。しかしすべての素材がオンリーワンで、人工素材にはなかなか作れない雰囲気を持っている。希少性から高価なものが多い。

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ウッド
値段がとってもピンキリ。高いものはホントに高い。ほとんどは非常に硬くて重い木で、一般的な木と比べると水分による伸びや縮みなどは少ない。木目が違うからじっくり選びたい。

動物の角
鹿の角が有名。そのほかにも羊や水牛などがよく使われる。鹿の角は非常に硬いが角の状態によって全然違ってしまう。近年特に値段が高騰している。羊や牛は比較的柔らかく感触がいいが経年変化が起きやすい。こちらも模様に個体差が大きい。

動物の歯
象牙やクジラの歯など。硬くいい素材だが希少性が高く高価。温かみはあるが目に見える個体差は少ないかも。

貝やサンゴ
アワビや白蝶貝などが代表的。おもに装飾的に使われる。

レザー
ワッシャー上の皮を積層したハンドル。ナロータングでしか使用できないノスタルジーな見た目のハンドル材。

素材だけでも売っているので「ナイフ 鋼材」や「ナイフ ハンドル材」などで調べてみるとナイフの素材が意外なほど高価だってことに気付くと思う。もちろん個人が買うような少量だから高いっていうのもあるが素材の値段は結構するのだ。

それから値段のもう半分は生産国によるところが大きい。中国やパキスタンなどは安く、アメリカや日本は高い。人件費もあるしクオリティの差もある。アメリカメーカーの高級ナイフの製造が日本の工場だったりすることもあるのだ。日本刀を生んだ日本には世界一のナイフを製造できる工場と職人が存在しているってこと。日本刀という刃物文化があって、世界に通用するナイフ工場があるというのに、日本のアウトドアではナイフが衰退していくなんて皮肉なもんだ。せっかく日本でアウトドアをやってるんだからぜひみんなにmade in JAPANのいいナイフをアウトドアで使ってもらいたい!

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Source: CAMP HACK

A-suke流「アウトドア ダンディズム」#04:ナイフの形状を勉強しよう

構造を理解したら、次は”形状”

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第4回の今回もやっぱり「どんなナイフを買えばいいのか?」の続き。前回はナイフ全体がどのような構造で作られているかという内容だったけど、今回は主にブレードの作りをさらに詳細に解説したいと思う。

ナイフは言うまでもなく「刃物」で、そのブレード(刃の部分)がどんな形状になっているかで目的や性能が変わってくる。しかし、ブレードのアウトライン形状は個体差がかなりあって、説明すればキリがないので今回は割愛させてもらう。

今回解説するのはその断面。実はナイフを語るうえで断面形状はとても重要。断面の形状を見ればそのナイフの道具としての真のキャラクターが見えてくるのだ!この世に出回っているナイフは玉石混合でパッと見のデザインと断面形状が合っていないようなナイフもしばしば・・・。例えば荒っぽい使い方をするサバイバルナイフとしてデザインされているのに、グラインドは強度的に優れないホローグラインド(後述)形状を採用しているナイフがあったりするのだ。かたやかわいい小型ナイフなのに荒っぽい作業に向いたフラットグラインドやコンベックスグラインド(後述)形状をしているものは小さくても鉈のように薪を割れるほどのスペックを有しているものもある。しかしパッと見の外見とは裏腹なスペックは、この”断面形状”を見れば一目瞭然なのだ!

それでも残念ながらナイフのスペック表を見ても断面形状を書いてあるものはほとんどない。ユーザー自身が写真やカタチから判断するしかないのが実態だ。ナイフショップに問い合わせれば教えてくれるとは思うけどね。

でも案ずることはない。形状の種類はホローグラインド、フラットグラインド、コンベックスグラインドの3種のみ!もう一つ上げるとすれば片刃なのだが、これは和式刃物だけにみられる特殊な形なので簡単に見分けられるのでここでは気にしなくていいだろう。ではそれぞれに説明しよう。

ホローグラインド

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ほとんどのナイフはこの削り方で作れている。マイナスRで削られた断面で薄く軽いのが特徴的。研ぎ減ってきても薄いブレードが持続するなど利点も多いが荒っぽい使い方には向かない。向いているのは主にハンティング&フィッシングナイフとジェントルマンズナイフ。回転する丸い砥石で削ることでこの形状になるのだが、生産性がいいのでキャラクターに合わないときも採用されがちである。

フラットグラインド

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文字通り平らに削られている。丈夫で荒々しい使い方に耐えられる作りだが重量がかさむ。主にサバイバルナイフやタクティカルナイフなどに採用されている。

コンベックスグラインド

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ホローグラインドの逆で膨らんだRで削られている。薪割り能力が高く非常に丈夫。もちろんフラットグラインドよりもさらに重量がかさむ。鉈などに多くみられる形状。

片刃

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文字通り片側だけ削ったような形状。木を削るのに非常に適している。切り出しナイフなど日本の刃物にみられる特殊な形状。

薪も割るような使い方にはフラットかコンベックスのナイフが向いている。でも調理がメインだったり小さなナイフで細かな作業をするのがメインであればホローグラインドの方がイイかもしれない。見るところがわかるとまた次のナイフが欲しくなっちゃうから気を付けて(笑)

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